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世界中のマーケターが集う流通小売業向けイベント【Shoptalk 2024】とは?#1

今回は2024年3月にアメリカ・ラスベガスで開催された流通小売業向けのビジネスイベント“Shoptalk 2024”についてレポートします!

本イベントの最大の特徴は、Walmart、PepsiCoなどの
世界的な小売、メーカー各社の経営幹部レベルの方が登壇するセッションです。
4日間で約80のセッションが用意されており、
参加者は自分が関心のあるセッションを選んで、
都度移動しながら講演を聞きます。

4日間に渡って、世界トップランナーの話を聞くことが出来る
大変貴重で、刺激的な機会ですが、
筆者のように英語ノンネイティブだと
かなりの集中力が必要になります(汗

本イベントで語られた観点

今回のイベントでは、流通小売業界が飛躍していくために必要となる観点として、4つが取り上げられ、これらを中心に各講演が行われました。

  1. Unlocking Unified Commerce ユニファイドコマースの可能性を引き出す

  2. AI in Retail 流通小売業におけるAIの活用促進

  3. Next Gen Customer Journeys 次の世代に向けたカスタマージャーニーの構築

  4. Brand Power ブランド力の向上

以下、それぞれの論調や主旨などを簡単に記載してみました。

【①Unlocking Unified Commerce】

これまでの“店舗”、“EC”といったチャネルを中心とした考え方から脱却する必要があるという論調が中心でした。

誰もがオンライン、オフラインを行き来していることを前提に、
いかにして顧客にシームレスな体験を届けるかを考えていかなければならないと語られました。
また、その実現に向けて、企業組織内の人材や情報も結合されていくべき、すなわち「Unified Organization」を目指すべきということも述べられています。

顧客の側面ばかりを意識していると、
顧客が求める商品を適切な価格やタイミングで
提供出来ない事態に陥ってしまうし、
逆に商品の内容や在庫などにばかり気を取られていると、
その商品を求める顧客を見失ってしまう危険があります。

顧客ニーズと商品管理の関係が一層複雑化していくなかで、
組織が抱えるサイロ化状態を解消することが非常に重要になってきます。

アパレルブランドCOSでは、
テクノロジーを活用し、データを取得しながら
顧客及び従業員の体験を高めています。

登壇したManaging Director・Katie Reeves氏は

「店舗を訪れた顧客は、店舗スタッフとのやり取りを通して自分に適した服を探したいと思っている」

と話し、店舗スタッフの業務効率を高めて接客に充当する時間を捻出する必要性を強調。

そのことを叶えるために、同社ではRFIDと従業員向けアプリを導入。
それぞれの服にRFIDを付与することで、常時在庫数を数値化。

5秒ごとにセンサーがRFIDを捕捉しており、
その精度は95%に達しているそうです。

店舗スタッフは、アプリを用いて
顧客が求める色味やサイズの有無を即時確認できるので、
顧客を待たせる時間が無くなります。

また、売上データに基づく売れ行きと
数値化された在庫数を分析して、適切な発注も行えます。
顧客や従業員にとってのより良い体験を前提に、
データの取得および結合が行われている好事例と言えるでしょう。


次回は本イベントで語られた観点②として
AI in Retail 流通小売業におけるAIの活用促進を近日公開します!
お楽しみに!

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