業界最前線AWS社CTOが解説する、コストへの意識|「re: Invent 2023」現地レポート!Vol.3
こんにちは!YUKIです!
今回も、11月下旬にアメリカ・ラスベガスで開催された
AWS社主催イベント「re: Invent 2023」の
現地レポート続編です!
前回の記事をまだ読まれていない方はこちらから↓
AWS社CTOによるコストへの意識についてのセッション
AWS社CTOのWerner Vogels氏は、
Keynoteでクラウドのコストについて言及しました。
サーバーレス化によって、
各アプリにどれだけのリソースを充当すべきかを
考えることが不要となり、
使用したリソースに応じて支払えば良いため、
非常に効率的であると言えます。
一方、それは制約が無いことにもなり、
極端に言えばコストが無尽蔵に増幅しうるリスクを秘めています。
Gartner社が2023年11月に発表した
「クラウドサービスのエンドユーザー支出額予想」によると、
2022年から2023年の支出額増加率は118%、
2023年から2024年の同値は120%となっており、
どんどんと増えていることが分かります。
そこで、Werner氏は
“The Frugal Architect(=倹約な設計者)”になるべきであると主張。
年次の注目イベントで、
AWS社のCTOがコストを中心に講演したことが非常に印象的でした。
推測にはなりますが、
顧客のコスト最適化がAWS社のミッションになっており、
企業として売上トップラインを追い求めつつ、
非効率なコストを徴収することは
不当であると定義されているのではないでしょうか。
「The Frugal Architect」に関して、
Werner氏は以下7つの着眼点を提起しました。
これまでと異なり、日々コストが変動しうるからこそ、
恒常的にコスト意識を持って最適化を追求することが肝要であると主張したように感じました。
「③トレードオフの意識」の事例として、
アプリケーションを開発するにあたって、
コスト投下の緩急を意識すべきと主張しました。
Tier1~3などに分類し、
重要な機能にはしっかりとコストを掛けつつ、
そうでない機能についてはコスト意識を高めるべきと言います。
あれもこれも、満点を狙った開発をしがちですが、
及第点さえ満たしていれば良いと思考することが
重要であると言えそうです。
最後に
ここまで、re: Invent2023の様子をお伝えしてきました。
この記事では、
新サービスリリースについての言及はしませんでしたが、
約70もの新サービスが紹介されました。
そのことから、
グローバルでのクラウド化に対して、
AWS社が全面的に支援していく姿勢が感じ取れます。
加えて、組織・人材のあるべき姿や
コスト最適化の方向性など、
中長期的にクラウドが浸透するような啓蒙も
抜かりなく実施していたことにも感心しました。
これまでと丸っきり異なる進め方になる以上、
小手先の対応に終始せず、
堅牢な土台を構築することが必要不可欠だと痛感いたしました。
各社がこの意識を持つことで、
日本のDXやデータ利活用が加速するでしょう。
当社も今一度考えを改め、
サービスの開発・提供に邁進して参ります!