
様々な「こ食」を辞書で引いてみた~今の時代はひとり鍋ではなく小鍋立て~
孤独のグルメを筆頭に人気を博している孤食に関する番組。
特にBS放送ではトレンドになっているようです。
他にもひとりで居酒屋をめぐる番組や、ひとりめしの極意という本(東海林さだお著)も出版されるほど孤食に対する関心は高まっています。
ひとり自由気ままに食べたいものを食べ歩くというと、とても楽しいイメージではないでしょうか。
しかし、ひとり食を"孤食"と表現した途端、楽しいイメージから寂しいイメージへと変わり様々な負の問題が浮き出てきます。
孤食の場合は1人で食べるがゆえに、好きなものばかりに偏り、栄養バランスの乱れがリスクとしてよく挙げられています。
最近では、別の"こ食"も問題視されているのをご存じでしょうか?

粉食
パンやパスタなど粉を使った酒食を好んで食べること。
粉モノはやわらかいものが多いので、嚙む習慣がつきにくくなる。
濃食
味の濃いものばかり好んで食べること。
素材の繊細な味や香りなどを感じ取る味覚などが育ちにくくなる。
固食
自分の好きなものばかり食べること。
好き嫌いが改善されにくく、栄養バランスが偏りやすくなる。
参考:https://www.city.kurashiki.okayama.jp/26409.htm
このように、こ食といっても様々な種類があります。
そもそも孤食が、新たなこ食を誘発しているとも考えられます。
そこで孤食を国語辞典で引いてみました。
孤食
①親が有職で、子供が1人で食事すること
②高齢者がひとりで寂しく食事すること
「弧」という言葉には、ひとりぼっちというニュアンスがあり、負のイメージはここで記載した孤食の意味に当てはまります。
ちなみに個食も。
個食
③家族がバラバラに異なった時間に食事をすること
④家族がそれぞれ異なったものを食べること
個食も"バラバラ"であったり、"異なったものを食べる"という少し寂しい感じがします。
それでは最近、定番化してきている個食鍋はどうでしょうか。
個食鍋というと少し寂しい気がするかもしれませんが、似た表現で「小鍋立て」という粋な名称があります。
小鍋立て
手軽に小型の鍋で物を煮ること。本来は,1人分用の小鍋 (土製,鉄製) を用いて,自分だけの好みの具を煮ながら食べる料理をさしたが,江戸時代には,2人あるいは小人数で小鍋物をつつき合うこともさすようになった。
温かい湯気が上がる小鍋を前に、好きな具材をつつく情景には孤食が持つ負のイメージが薄れそうではないですか?
以前、HPで掲載した個食鍋のブログに関連して、
個食鍋の売り文句として「今日のおすすめは小鍋立て」といった粋な表現はいかがでしょうか。
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