ウォルマートが挑戦するドローン宅配の現状とは!?|世界最大級流通小売イベント「NRFリテールビッグショー」に行ってきた!VOL.2
こんにちは!YUKIです!
今回は、2023年1月中旬にアメリカ・ニューヨークで開催された
「NRF Retail’s Big Show 2024」の印象に残っている
セッションについて引き続き紹介したいと思います!
前回の記事はこちらから
ウォルマートが挑戦するドローン宅配
「The Future of Last Mile Delivery」と題した講演では、
Walmartの具体的な取り組みのひとつ
“ドローン宅配”について語られました。
Walmart U.S. Innovation & Automation部門
Senior Vice PresidentのPrathibha Rajashekhar氏は、
ドローン開発会社Wing CEOのAdam Woodworth氏と共に登壇し、
現時点での活用状況や今後の見通しを解説。
Walmartでは、Wingと連携する前から
他のドローン開発会社数社と取り組みを進めていました。
既に、延べ20,000人ほどにドローンを使って商品を届けてきたそうです。
その経験をもって、ドローン活用に一定の手応えを感じているよう模様。
一方、課題もありました。
Walmartがドローンを調達し、直営する形式が取られていたため、
機器不具合や宅配遅延などの事象があると、
自社で対応しなければいけない状況でした。
対して、Wingとの取り組みはスキームが異なります。
Wingが提供する生活者向けの注文用Appがあり、
WalmartはそのAppの掲載先となったのです
(皆さんに馴染みのあるUber Eatsや出前館をイメージ頂くと分かりやすいかと思います!)。
そのため、Walmartはドローンを直営する必要が無く、
オペレーションの負荷が下がりました。
ドローン宅配のプラットフォームに乗っかった格好なので、
宅配そのものでの差別化は難しいかもしれないですが、
コストやオペレーション負荷を下げつつ、
活者にとっての利便性を高められることを考えれば
賢明な意思決定と言えるでしょう。
2人はドローン宅配の今後に言及。
両者とも、序盤は興味本位で利用する人が多いことを認めた上で、
と力説しました。
“子ども発熱してしまったが、家に置いて薬を買いに行くのはためらわれる時”
“お酒やスナックを買い出しに行きたいが、白熱したスポーツの試合をTVで観戦して、目を離せない時”
などを具体的な例として提示しました。
アメリカ全土に約4,700店舗※を持つ
Walmartとドローン宅配の先進企業Wingがタッグを組んだことで、
今後更に活用が進んでいくのではないでしょうか。
※ 全人口の90%が、Walmart店舗の半径10mile(約16km)以内に住んでいるとのこと